Prune.

好きなことを好きなだけ。

2018-01-01から1年間の記事一覧

"Plateau" 創痍としてのプラトー

▼このアルバムのなかから好きな曲を選んで、それを聴きながら読んでもらえると嬉しい。 レインコートが雨を弾く。あるいは、綺麗に巻かれたストールが目に映る。あれはミラノ巻きだったりするのかもしれない。そのあたりには詳しくないから、正確なところは…

巻き戻しをするということ/Rewind to change something

巻き戻しとか、巻き戻すという言葉をふと耳にして、なぜ僕たちの日々は(時間は、あるいは、人生は)巻き戻せないのだろうと思った。 小沢健二は「流動体について」で「もしも間違いに気がつくことがなかったのなら」と歌い、過去のある時点において別の選択…

For All Time、あるいは、さよならなんて云えないよ

大学4年生になった。大学であまり知り合いに会うことも少なくなって、代わりにまだまだ初々しい3年生を目にしたりする日々。 自分が大学1年生だった頃を思い出してみる。あの頃と比べて、どんなことが変わって、どんなことが進み、また逆にどんなことが後退…

ちぎれた夜に、暮らしと意味について考えたこと―そしてそのループ

「暮らし」とはなんだろうと思う。 暮らしていくこと、生きていくこと、これはある意味では同義だと思うし、またある意味では違うような気がする。生きていくことは、もっと個人的な問題で、暮らしていくことは、より他者との関わりに重きがおかれているよう…

"バーチャル"に取り憑かれる私たちの日常とその身体ー"リアル"との対比を通じて

最近、こんな人に出会った。 「僕はやっぱり対面でのコミュニケーションや関係を大切にしていて。だからネット上で誰かと知り合うとか仲良くなるというのは、やっぱり信じきれないし、そうあるべきではないと思うんです。」 完全にこう言っていたかは定かで…

「平坦な戦場」を生き延びていくために―岡崎京子「リバーズ・エッジ」をめぐって

【この記事は一部ネタバレを含みます】 先日映画化された、岡崎京子「リバーズ・エッジ」を早速観に行ってきた。実は原作の漫画本は少し前に買ってはいたものの、あえて読んでいなかった。というのも「ジオラマボーイ・パノラマガール」あたりから岡崎京子を…

【短編小説】あるソルナ・セントラムでの邂逅をめぐって

ソルナ・セントラムの地下鉄駅を電車は既に通り過ぎていた。気づいた頃にはヤコブの目の前に座っていた三十代後半くらいのいかにも高価そうなコートを羽織った婦人も、電車を降りてしまっていた。 彼があの日彼女に出逢ったのは、このソルナ・セントラムの地…

【短編小説】消失した「ある都会」をめぐる語り

あの光。摩天楼。神々しいネオンの灯り。「ある都会」について話して欲しいと頼んだとき、彼女はそんな言葉を口にした。ある都会―既に消失してしまい、今では空想の都市として語られている―はそれはもう素晴らしいところだったようだ。 不幸なことに、僕が生…

世代的な、国家的な、ジェンダー的な個

折に触れて自分について考えるとき、よく思うことがある。それは自分は主体的で自由な存在だと思っていても、そんなことは全くなくて、かなりの割合で外部の影響を受けまくっているということ。 タイトルで「世代的な、国家的な、ジェンダー的な個」と書いた…

On the way back home,

I was on the way back home. Many cars come and come, some bicycles go somewhere with a very high speed. At that time, I was listening to"My Red Shoes Story" by Flipper's Guitar as a very high volume. Oyamada sings "I make up my mind!" Oh, …