Prune.

好きなことを好きなだけ。

ヨセミテ帰りに聴いたSimon & Gerfunkel「America」の想い出

Simon & Gerfunkel「America」は僕にとって想い出深い曲の1つだ。

僕がUC Berkeleyに留学していた頃、韓国人の留学生に誘われヨセミテ国立公園に旅行へ行く機会があった。

ただでさえ慣れない英語に苦労して、帰りたい、帰りたいと思いまくっていた頃なのだけれど、カリフォルニアまで来て、ヨセミテにも行かないのは勿体無いと思い旅行に行くことを決めた。

ヨセミテでは、時刻表通りバスが来ずバスをヒッチハイクしたり、ホテルだと思ったらテントで真夜中真っ暗だったり、急勾配の山を登って崖から落ちそうになって死にたくないと本気で思ったりと、いろいろあってヘトヘトだった。

そんなヨセミテからマーセドというヨセミテの下にある街へ戻る途中のバスで聴いたのがこのAmericaだった。

窓の外を覗くと日本では見たことのない、一面茶色の大地。道路には信号の一つもなく、先がまるで見えない。店の一つだって見えやしない。ただただ茶色だけの道の向こう側で日が暮れ始めている。

f:id:prune_note:20170319004213j:plain

f:id:prune_note:20170319004216j:plain

そんななかで聴いたAmerica。iPhoneに繋いだイヤホンから流れてきたAmericaを聴いて、はじめてアメリカらしいアメリカを感じたような気がした。僕が住んでいたバークレーは、アメリカでも普通の都市部だし、電車に乗れば少しですぐにサンフランシスコ。でも、ここはバークレーとはまるで違う、大自然アメリカ、広大なアメリカという雰囲気を全面に醸し出す、そんな場所だった。

この曲の歌詞も、バスでアメリカを横断する様子を書いたもの。この歌詞の中の主人公も同じような気持ちを味わっているのかなと思うと、なんだか日本でこの曲を聴いていた頃とはまるで違う気持ちになった。

アメリカで聴いた日本の音楽があまり馴染まなかったように、やはり音楽にはその土地の空気感が深く関係している。アメリカで生まれた音楽は、やはりアメリカで聴くべきなのだ。

Americaの音楽とともに、バスは進む。どこまでも茶色い大地を抜けて。どこか不安になるほど、がらんどうな外の景色を見ながら、いろんなことを思った記憶。アメリカ留学中は、多分楽しいと思ったことより早く帰りたいと思ったことの方が正直多かったと思う。それでも、僕にとってこの想い出は本当に印象深くて、今でもこの曲を聴くとあの日のことをありありと思い出す。

知らない国で、道中聴いた音楽がこんなに記憶に残るなんて。

今でもあの日の記憶はまるで昨日のことのように、そこにあるような気がする。