Prune.

好きなことを好きなだけ。

巻き戻しをするということ/Rewind to change something

巻き戻しとか、巻き戻すという言葉をふと耳にして、なぜ僕たちの日々は(時間は、あるいは、人生は)巻き戻せないのだろうと思った。 小沢健二は「流動体について」で「もしも間違いに気がつくことがなかったのなら」と歌い、過去のある時点において別の選択…

For All Time、あるいは、さよならなんて云えないよ

大学4年生になった。大学であまり知り合いに会うことも少なくなって、代わりにまだまだ初々しい3年生を目にしたりする日々。 自分が大学1年生だった頃を思い出してみる。あの頃と比べて、どんなことが変わって、どんなことが進み、また逆にどんなことが後退…

ちぎれた夜に、暮らしと意味について考えたこと―そしてそのループ

「暮らし」とはなんだろうと思う。 暮らしていくこと、生きていくこと、これはある意味では同義だと思うし、またある意味では違うような気がする。生きていくことは、もっと個人的な問題で、暮らしていくことは、より他者との関わりに重きがおかれているよう…

"バーチャル"に取り憑かれる私たちの日常とその身体ー"リアル"との対比を通じて

最近、こんな人に出会った。 「僕はやっぱり対面でのコミュニケーションや関係を大切にしていて。だからネット上で誰かと知り合うとか仲良くなるというのは、やっぱり信じきれないし、そうあるべきではないと思うんです。」 完全にこう言っていたかは定かで…

「平坦な戦場」を生き延びていくために―岡崎京子「リバーズ・エッジ」をめぐって

【この記事は一部ネタバレを含みます】 先日映画化された、岡崎京子「リバーズ・エッジ」を早速観に行ってきた。実は原作の漫画本は少し前に買ってはいたものの、あえて読んでいなかった。というのも「ジオラマボーイ・パノラマガール」あたりから岡崎京子を…

【短編小説】あるソルナ・セントラムでの邂逅をめぐって

ソルナ・セントラムの地下鉄駅を電車は既に通り過ぎていた。気づいた頃にはヤコブの目の前に座っていた三十代後半くらいのいかにも高価そうなコートを羽織った婦人も、電車を降りてしまっていた。 彼があの日彼女に出逢ったのは、このソルナ・セントラムの地…

【短編小説】消失した「ある都会」をめぐる語り

あの光。摩天楼。神々しいネオンの灯り。「ある都会」について話して欲しいと頼んだとき、彼女はそんな言葉を口にした。ある都会―既に消失してしまい、今では空想の都市として語られている―はそれはもう素晴らしいところだったようだ。 不幸なことに、僕が生…

世代的な、国家的な、ジェンダー的な個

折に触れて自分について考えるとき、よく思うことがある。それは自分は主体的で自由な存在だと思っていても、そんなことは全くなくて、かなりの割合で外部の影響を受けまくっているということ。 タイトルで「世代的な、国家的な、ジェンダー的な個」と書いた…

On the way back home,

I was on the way back home. Many cars come and come, some bicycles go somewhere with a very high speed. At that time, I was listening to"My Red Shoes Story" by Flipper's Guitar as a very high volume. Oyamada sings "I make up my mind!" Oh, …

正論的な、余りに正論的な

この夜中に去年急逝した、雨宮まみさんの著書を読んでいた。 まじめに生きるって損ですか? 作者: 雨宮まみ,HELMETUNDERGROUND & RIKO 出版社/メーカー: ポット出版 発売日: 2016/06/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 「まじめに生きる…

いつのまにか眠ってしまって起きたら2時だったりするそんな夜に

いつのまにかベッドの上で眠ってしまって起きたら2時だったりした。夜から夜へ。変わらない時間の中を移動するような感覚。朝目を覚ますのとは違うこの感覚。何かの始まりが見えない、どこまでも水平線上で代わり映えのないような現状を傍観するような気持ち…

言葉で伝える / 伝わるということ

この人はどんな風景を見たのだろう、だとか、この人はどんな思いをしたのだろうと思う。目の前で向かい合って話を聞いていても、言葉から伝えられるその風景や思いは、リアリティを欠く。むしろ純度の高いリアリティを求める姿勢自体が間違いなのかもしれな…

筋書きのない深夜の考えごと

何か書く。書きたい。でも書くことがない。そういう気持ちでこのブログを書いている。書くという行為にだけ力を注ぐなら、中身はどうでも良いと言えるのだろうか。書くことはあくまで「書く」行為であって、その中身まで保障されたものではない。意味を成し…

切っても切れない「子育てと労働問題」を考えてみた

今日は少し真面目な話をしたい。たまにはいいだろう。 今期、ちょっとした興味から教育行政学の講義を履修した。僕は教育学部の学生ではないので(そもそもうちの大学に教育学部はない)ある意味専攻外ではあるが、これが予想外に面白い。大学入学後に履修し…

Before sleeping,

本を読みながら、あるピアノの曲を聴いていたら、ここ数年の記憶みたいなものが頭のなかを行きつ戻りつして、なんとも言えない気持ちになった。 いろんなものの切片のようなものがあるとして、その切れ切れが全体そのものより大切だと思う。全体の完全な記憶…

明け方に

明け方に聴く音楽が、そして明け方に音楽を聴いている時間が大好きだ。 いろんな人たちが仕事を始める前、みんなが眠っていて、そして街も眠っている時間。音楽だけが鳴り響いていて、軽快なメロディを奏でる。 どんなに1日嫌なことだらけだったとしても、こ…

人は複数のペルソナの夢を見るか?ーー大江健三郎『下降生活者』をめぐって

大江健三郎の「下降生活者」という短編を読んだ。 この小説は簡単に言えば、田舎(東京との対極の地として語られる場所)出身の主人公が、出自を隠し、その都合の悪い部分を偽りながら、高い地位(この小説では、大学教授として書かれている)を得るのだが、…

Dear

久しぶりに書いてみる。だいたい文章を書きたいと思うのは、夜中で、それも深夜。静かで無いと書く気力は起きない。 3年生になって、就活とか大学院とかいろいろこれからのことを考えなきゃいけなくなってきた。この先どんなふうになるんだろうと思いを巡ら…

分かりやすい「ものさし」で測るということ

寝る前ってなんだかいろんなことが書けるような錯覚に陥る。 そりゃもう、早くベッドに入って寝てしまえば良いのに、何を好き好んでカタカタ打ってるんだ、とも思うけれども。 でも書きたいことはたいして無くても、文字を書くこと、打つことが好きだ。良い…

深夜に突然現れる「何か書きたい欲」

何か書きたいけど、書くことがない。そんな気分。 何かを誰かに伝えたくて、自分自身が喜べるような小気味よい文章を書きたくて、BGMとして聴いている藤原さくらの音楽がとても良くて、何かさらさらと書けるような気がしたけれど、書けない。 だって、書くこ…

「キリンジ」の音楽と歌詞と、それから文学と

LINEモバイルのCMがYouTubeの広告として頻繁に表示されていたのがきっかけで、キリンジにハマりつつある今日この頃。 YouTubeの広告って大抵くだらないやつか、邪魔なやつが多くて、大半はスキップするんだけど、この広告を見たとき、まず曲で良いな、と。ボ…

Twitterのはなし: それがどう「良い」か書くべき?

Twitterに音楽を投稿したり、料理を上げるとき、どんな言葉と一緒にアップしようかいつも悩む。 そして僕は大抵そこに、"良い曲"とか"美味しかった"とか当たり障りのない言葉をくっつけてアップするんだけど、たまにもっと細かいことを書くほうが良いのかな…

「報われない」物語の美学

世の中には、報われる物語と報われない物語がある。 報われる物語は、辛いこと、苦しいことがあっても最後には主人公が明るい笑顔を取り戻し、幸せを得る話。一方の報われない物語は、辛いこと、苦しいことの末、待っているのは究極的な終わりだけ。 みんな…

ヨセミテ帰りに聴いたSimon & Garfunkel「America」の想い出

Simon & Garfunkel「America」は僕にとって想い出深い曲の1つだ。 僕がUC Berkeleyに留学していた頃、韓国人の留学生に誘われヨセミテ国立公園に旅行へ行く機会があった。 ただでさえ慣れない英語に苦労して、帰りたい、帰りたいと思いまくっていた頃なのだ…

家事についての考察: 生活を繋ぎ止めるための「家事」

「家事」って面倒だ。掃除、洗濯、料理、ゴミ捨て、風呂掃除...苦行だ。 何を好き好んで、ゴミ袋の無くなるタイミングを見計らってゴミ袋を買いに行って、売り場で5L、20L、40Lの違いに悩んで、どれを買おうとか、考えなければいけないのだろう。ちなみに、…

【夜の散歩やドライブで聴きたい】"東京の夜"にぴったりな音楽を選曲してみた

今回は、東京の夜にぴったりな音楽(例えば夜の散歩やドライブにもってこいな感じの)をいくつか紹介してみる。お気に入りが見つかれば何より。 ■The Internet / Red Ballon もうイントロから洒落っ気が半端ない。囁くようなボーカルにシンプルなビート。余…

【名盤中の名盤】Keith Jarrett / The Melody At Night, With Youを聴くとき

ジャズには名盤と呼ばれるアルバムが本当に数多くある。 何をもってして、名盤と呼ぶかの判断は難しいけれど、多くの人の心を揺さぶったり、機微に触れるものがそれだとするなら、今回紹介するアルバムは絶対に名盤だと断言できる。 現代のジャズ界の巨匠と…

【今注目のアイドル音楽4曲】意外と知られていない"良曲"のアイドルソングを集めてみた

しばらくブログを更新していなかったので、久しぶりに更新。 どんなことを書こうかと悩んでいたけれど、やっぱり一番得意な音楽のことを書きたい、それも今まであまり書いてこなかったものをー。ということで、今回はアイドルソングを取り上げたいと思う。ア…

【小松菜奈に三戸なつめも】音楽よりMVを見て欲しい!最近気になるMVを厳選してみた

2016年もいよいよ残り数日。年末休みに入った方も多いのではないだろうか。 年末年始となれば、意外とやることがなくて手持ち無沙汰になってしまうことも。そんなわけで今回は作り込みの面白いMVをいくつか紹介する。 ■三戸なつめ / おでかけサマー Perfume…

「星野源」という現代の希望: なぜ星野源はこれほどまでに愛されるのか

最近星野源こと、源ちゃんのエッセイ2冊を立て続けに読んだ。もちろん源ちゃんの楽曲はだいぶ前から聴いていたし、そこそこ好きな曲もあったのだけれどエッセイを読もうと思うほどの熱烈なファンではなかったのだ。 それが先日、いつものように本屋さんめぐ…